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2012/09/27

iPhone5 今さら騒いでどうする? Appleのアルミと傷の話は8年前に遡る.

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iPhone5のブラック/スレートはエッジ部分に傷がつきやすく目立つので、自分のミスで傷をつけたにもかかわらずAppleのせいにする傾向があるようです。しかも、塗装、塗装と言葉が勝手に一人歩きしてますが、あれは塗装じゃなくて陽極酸化処理(アルマイト処理)だから、知識不足すぎる。Appleのホームページをよく読んだ方がいい。

<2012/10/8追記>
この記事に対してコメントをいたただいたが、この記事で取り上げている内容は、エッジに傷が入りやすいというTwitterのタイムラインを俯瞰しての内容。購入当初から本体にシミがあるとか、既に傷が入っていたという「品質管理の問題」を取り上げているのではないので、あらかじめご了承いただきたい。

品質管理の問題は別問題です。

<追記終わり>

話を元に戻します。

フィル・シラー上級副社長は
「Any aluminum product may scratch or chip with use, exposing its natural silver color. That is normal.」
というメールを、1人のユーザに送ったという。

「どんなアルミ製品でも、使用に伴って傷はつくし、素地の銀色が現れる。これはノーマルだ」と。

本当にそうだろうか?

Apple製品ではまかり通るのは事実だけど・・・。

Appleがモバイル端末でアルミ筐体を使い始めたのは、私の記憶が正しいなら、2004年の「iPod mini」が最初でしょう。このiPod miniは発売当初4GBのHDD(micro Drive)で26,800円で、今のiPod nano 16GB 12,800円と比べたら割高な品物でしたが、米国で大人気となり、日本での発売が半年延期された経緯を持ちます。

Ipod_mini_with_headphones
この時に生まれた設計思想は、現在のiPod nano、Shuffleにも引き継がれています。引き抜きアルミ材をカットしたiPod nanoの上下端の切断面は、シャープなエッジとなり、Apple製小型ミュージックプレーヤーのデザインアイデンティティとなっています。

ちなみに、初代iPod nanoは表面プラスチックと裏面 電解研磨ステンレスボディを採用して登場しましたが、デザイン優先で傷に非常に弱く、Appleはユーザ団体に訴訟を起こされ敗訴大量リコール。その経験を踏まえて「第2世代iPod nano」からiPod miniの設計思想に立ち返り、傷に強い設計に大きく舵を切り直しました。それ以来、アルミボディのiPod nano、Shuffleが7年続いているのです。

Ipod_nano_1st iPod nano 1st

Ipod_nano_6th_2 iPod nano 6th

とは言うものの、このアルミボディ設計は、エッジ部分に鉄、ステン、真鍮などのアルミよりも硬い金属が接触するとアルマイトが剥げやすい問題を抱えています。

そう、エッジを活かしたシャープなデザインが売りになる反面、アルマイトが剥げやすい欠点が“表裏一体の関係”にあるのです。


じゃぁ、Apple以外のアルミ製品はどうなんだ?
と、他社製品に目を向けると、代表的な製品として「SONY Walkman」が挙がります。

icon icon

上の画像は最新機種の「Walkman Fシリーズ」。
アルミボディですが、画像を見る限りiPhone、iPodのようなシャープなエッジは見当たりません。

Walkmanはカセットテープ時代からアルミ板のプレスボディを使っています(プラスチックのものもあります)。しかし、iPhone5のような表面処理の剥がれが取りざたされたことは、あまり聞いたことがありません。。。

3
上の写真のWalkmanは15年位前のカセットテープ時代の骨董品ですが、傷はありません。

iPhoneとの決定的な違いは角部の処理です。Walkmanの角部は大くR(丸み)がついています。Rが無理なら面取りする。これはアルミ部品を設計する上で定石的処理です。

「エッジを残さない」ことがトラブルを未然に防ぐ方法なんですね。

一言でアルマイトといっても、その膜厚によって「アルマイト」、「硬質アルマイト」、「ハーダーマイト」等と大分類されており、目的に応じてアルマイト層の厚みをコントロールすることができます。専門家ではないので詳しくは分かりませんが、印可電圧などの諸条件をコントロールすることで膜厚管理は、メッキや塗装よりも容易なのだそうです。ただ、硬質アルマイト、ハーダーマイトは大幅なコストアップにつながるので、機能部品以外に施すことは少ないです。

Walkmanの外観部のアルマイトは傷防止を重視していて、通常アルマイトよりも厚めの処理が施されていそうな気はします。

Img_2750
そんなWalkmanですが、部品切断面の角張ったところを100円硬貨でこすったところ、アルマイトが剥がれました。下の写真の赤枠で囲ったところがそうなんですが、小さくて見えないですね・・。

Img_2753_2
長年使っても傷がつかなかったWalkmanですが、エッジ部を硬いもので擦れば、アルマイトは剥がれてしまいました。

そう、iPhone5に限らず、アルマイトは無敵ではないのです。


ただ、iPodやiPhoneのアルマイトは目が細かく、エッジもシャープなことから、アルマイト皮膜が薄いのかなと思います。同じApple製品でもMacのアルマイトとiPhone5のアルマイトではテクスチャが異なるので。Appleは製品によってアルマイトを使い分けている可能性は高そうです。

Img_2751 MacBook Pro with Retinaのテクスチャ

1 iPhone5のテクスチャ

たぶん、iPhone5のアルマイト厚は厚くても20μmがいいとこでしょう。これを100μmまで増やして硬質アルマイトやハーダーマイトにすれば傷に強くなると思いますよ。その代わり、価格は大幅増でしょうね。

傷がつかないボディを求めて、なおかつ低コストなものとなると、iPhone4/4S同様“ガラス”になるでしょうね。確かに傷には強いです。硬さと脆さは反比例の関係にあるため、落とすと割れるボディとなってしまいます。あとは”セラミックス”なども考えられますが、加工性が悪いし、安定して寸法を出すのも大変でしょう。質量も相当重くなるでしょうね。最近はNXTなんていう米軍が開発したポリカーボネートより強いプラスチックもあるようですが、射出成形は可能なのかな? ブルーライトカットメガネ「JINS PC」などで使われています。世の中に傷つかない金属なんて存在しないですが、最後の頼みは、Appleがライセンス契約を結んだ「Liquid Metal」の登場に期待したいですね。

現状、アルミボディが最良の選択だと私は思います。
アルミを最強にするにはコストがかかるので、素直にカバーをつけるほうが、出費も少なくて賢いのではないでしょうか?


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