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2012/10/08

iPhone5の品質管理水準の引き上げスト。
中国依存脱却が必要だろう。

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ご存じ通り、iPhone5の製造を行うFoxconn中国工場で大規模なストライキが行われている

iPhone5の合格水準を厳しくしたことに伴い、従業員の反感をくらったもの。

これは、Appleが9/21に発売開始したiPhone5に対して、ボディに小さなシミがついているというクレームが相次ぎ、Appleも対処に手をこまねいている模様で、製造上の合格水準を引き上げることで問題の拡大を防ぐ狙いがある。

私の手元にあるiPhone5 White 64GBも、背面のAppleマークの右下5mmくらいのところに0.5mmほどの小さな黒いシミがあった。サポートに連絡したところ、この個体は強制交換となる予定で、もうすぐ集荷がある。そしてもう一台のiPhone5 64GB Blackにはガラスにうっすらとした1cmほどの傷が入っており、これもサポートに連絡する予定。

Appleサポートのアドバイザが言うには、「使用上、支障がない限り、外観上の理由での交換は受け付けない」としているが、今回はシミの位置がAppleマークのすぐ下で気になる場所でもあるため、表向きには“特別に”交換に応じるとのことだった。


市販製品全般に共通した話で、生産ラインの合格水準を引き上げることは歩留まり低下を意味する。それはすなわちコストアップ≒端末価格上昇に繋がる。か、コストアップ分をメーカが赤字として計上し続けるかのどちらかだ。

赤字を計上しないために、大抵のメーカは、設計上の品質と、安定して生産出来るレベルの兼ね合いを設計部門、生産部門、品質保証部門などが調整を行って“ちょうどよい頃合い”を模索する。設計部門が高い品質を求めようなら、製造部門が“そんなの安定して作れない”と反論して設計部門の暴走を止めようとするし、逆に、製造部門のカイゼン不足だったり怠慢だったりすれば、設計部門や上層部が尻を叩いて合格基準を上げようとする。そんなやりとりをしながら、品質を高めていけるように努力するのがメーカというもの。

そんなやりとりで技術力向上に努められる会社は、製品レベルの水準が高くなり、競合他社をリードすることになる。反対に、それができない会社は、今の技術レベルにあぐらをかいて、時代に取り残され、カイゼンの兆しがないならそのまま自然消滅していくことになるだろう。

そんな道理を頭に入れつつApple製品、特に最近のアルミユニボディ製品を見ていると、その思想に少々無理が生じ始めているとも感じる。他社より高いハードルを自ら設定して、普通の会社なら一発で却下されるアルミ削り出しボディを数百万台も製造することは常人だったらとっくに破滅しているだろう。しかし、それを生産し続けているAppleは、自分で自分の首を絞めているようにも見えるし、あるいは、実害は生産の現場で作業に携わる中国人従業員に押しつけているのかもしれない。

今回、Foxconn中国工場で数千人レベルのストライキが実施され、AppleとFoxconn幹部の現場を無視した“Apple水準の押しつけ”は、普通の会社なら、製品設計の審査の段階で折り合いがつけられるべき問題だったと言えよう。審査の場で、生産現場幹部の強い反対によって、現場の声が繁栄され“現実的に安定生産が難しい設計は却下される”のが普通なのだが、Appleの高すぎる理想は現場の声をももみ消した。それが今回のストライキに繋がったわけだ。

生産現場、設計のどちらか一方が暴走すると、今回のようなストライキに繋がりかねない。

しかし、一度走り出したiPhone5は、大きな修正は難しいかもしれない。例えるなら、数年前に登場したSONY 「PLAYSTATION 3」(現在はPlayStation3)の例が思い出される。ゲーム機としてあまりにもハイスペックであったため、SONYはプレステを一台売るたびに赤字を重ねていた。そして、数年がかりでモデルチェンジを繰り返し、ようやくプラス事業に軌道修正をした経緯がある。

今回のiPhone5は、PLAYSTATION 3の時ほど大きな問題ではないかもしれない。アルミニウムにアルマイトを施した筐体は、デザインと相まってiPhone4/4Sの時よりは傷に弱い(ようだ)。しかし、Appleが強い信念を持って世に送り出した以上は、このデザインを変更することはないだろうし、改善策を模索するのが現状できる最良の方法だろう。対策としては傷に強い表面処理を施す他ないが、やるとしたらアルマイト(陽極酸化処理)の被膜厚を厚くするくらいだろう。処理時間がかかることと、色合いが出ない&不均一になる可能性があるので、しばらくこの問題は尾を引くだろうと個人的には踏んでいる。

まぁ、ネット上で問題になっている買ったばかりの製品に傷がついていたとか、シミがついていたという話は、傷は組立ラインの治具の見直し、作業マニュアルの徹底など、“カイゼン”意識が あれば何とか低くできるだろうし、アルマイトのシミは製造工程の溶液管理徹底などでなんとかなりそうだ。少なくともここ日本の常識であれば・・・。

建設的な方法で、一つ一つ問題を解決していくのもメーカの努めでもあるし、力量が現れるところだろう。

中国人従業員を擁護しておきながら、最後に意見が反転するようだが、今回の外観品質に問題が生じた原因の1つは、中国従業員の質の低さもあると思う。正直、人口が多いからと言って中国に依存しすぎる生産体制からなんとか脱却 して欲しいものだ。

最後に、傷に弱かったiPhone3/3GS→傷に強いがガラスゆえに脆いiPhone4/4S→脆くないが傷に弱いiPhone5という変遷を見ると、Apple製品はカバー無しでは使えないのだから、これからiPhoneを使おうと思っている人は、その覚悟をあらかじめ持って購入に踏み切って欲しい。本当に傷に強いiPhoneは、おそらく2年以降先に出るiPhone6か7で採用されるだろうLiquid Metalまでお預けだと思うので、フィジカルコンタクトが多い人は、それまでiPhoneに手を出すのは止めた方が良いだろう。


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