« iPad mini Retina、ホントに弾切れっぽい。。。 | トップページ | SIMフリーiPhone、こんな人が買うべき人 »

2013/11/20

(続)Retinaを台無しにしないために高精細アンチグレアとAR再考

Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加


iPad Airが登場し、iPad2ユーザがRetinaディスプレイへの移行を始めているようです。また、iPad mini Retinaの登場により、再びRetinaディスプレイに注目が集まっています。当ブログのアクセス推移からみて明らかです。

せっかくのRetinaなので、台無しにしないためにも、
保護フィルム選びには気を配りたいものです。

ここでは反射防止フィルムとして知られるAR(アンチリフレクション)とAG(アンチグレア)のメリットデ・メリットを再検証します。

再検証としたのは、過去記事で「iPadのRetinaを活かす保護フィルム。 ARかアンチグレアか?細かく比較」で検証を行ったから。今回、再検証を行ったのは、単なる“アンチグレア”ではなく、最近当たり前になりつつある高解像度ディスプレイ向けに“高精細アンチグレア”なるものが登場したため。その実力はどんなもん?ARに見劣りしないくらい高精細になったの?的な検証をしてみました。

下の画像はiPhone5/5Cのディスプレイに蛍光灯を映り込ませ反射具合を比べたものです。 左からiPhone5フィルムなし、iPhone5+ARフィルム、iPhone5C+高精細アンチグレアフィルムの順。iPhone5と5Cで比べてしまっているので、厳密には異なりますが、体制に影響はないと思われます。

Reflection_normal Reflection_arsh Reflection_hdag
フィルムを貼っていないiPhone5の反射の様子。白い光源がバッチリ反射しています ARフィルムを貼ったiPhone5.光源はいくらかなりを潜めました。 アンチグレアを貼ったiPhone5C.光源は影も形も見えませんが、光源があるはずの部分に加えて、他の部分が淡く白く見えます

ノーマルの状態では蛍光灯が”白く”反射しているのに対して、ARフィルムは反射光が”紫色”の反射光に変わり、減光して見えます。 それに対してアンチグレアは光源の形が完全に判別できない状態に変化して、光が拡散しているのがわかります。

「アンチグレアは光源が姿を消す」ので、一見すると良い作用にも見えますが、この状態でディスプレイに表示された文字や絵を見てみると、アンチグレアは見にくい処理だと言うことが分かります。

下の画像は左がARフィルム貼り付け後のiPhone5S、右が高精細アンチグレア貼り付けのiPhone5Cです。それぞれをほぼ同じ角度で同じ光源を反射させた様子を映したものです。光源の反射位置は画面中央より少し下側。画面最下部の文字にはかからない位置に光源を反射させています。

Reflection1_arsh_iphone5s_refrectio Reflection1_hdag_iphone5c_refrectio
ARフィルムを貼ったiPhone5S 高精細アンチグレアを貼ったiPhon5C

ARフィルムは画面最下部の文字は、光源の影響を受けずに内容を判別できます。それに対してアンチグレアの方は画面最下部の文字まで白濁して読みにくくなっています。散乱した光が一面を白いベールに包み、表示内容を不鮮明にしてしまったのです。
これは反射防止と言うより、反射拡散と表現した方が良いでしょう。”光を拡散したけれども、それ以上に文字が読みにくくなった”のでは意味がありません。これはアンチグレアフィルムのもう一つの機能"スムーズな指滑り"の弊害と言えます。

まぁ、世の中これでいいという方が多いようです。

ここまでは反射光に対する違いを見てきましたが、ここからはディスプレイからの透過光に対する差異を見てみたいと思います。

Facebookのアイコンを拡大して見てみましょう。
左がAR、右がアンチグレアです。

ARの方は、青色の背景色と白抜きの”f”の文字の境界が比較的シャープであるのに対して、アンチグレアの方は境界がぼやけています。この傾向はアイコンの外縁や通知バッジも同様で、アンチグレアはシャープさを欠いています。
他ActiveMoney、Staccalのアイコンも拡大写真を掲載しておきますので、対比してみて下さい。

Arsh_facebook_icon Hgag_facebook_icon_2
ARで見たFacebookアイコン アンチグレアで見たFacebookアイコン。色の境界がぼんやりしている
Arsh_activemoney_icon Hdag_activemoney_icon
ARでみたActiveMoneyアイコン アンチグレアでみたActiveMoneyアイコン
Arsh_staccal_icon Hdag_staccal_icon
ARでみたStaccalアイコン アンチグレアで見たStaccalアイコン。ARに対して、明らかにカレンダーの小さな文字がつぶれている

ActiveMoney、Staccalのアイコンも同じような傾向が確認できます。
写真ではうまく撮せないのが、アンチグレア特有の赤青緑の無数の点が表れる現象。これは、液晶の1ドット内にある赤青緑の光源からの光が、アンチグレアフィルムの微少な凸凹でプリズムのように分光し、散乱することで現れます。言ってしまえば、ディスプレイが映し出した像にノイズが乗ったような状態になるので、見ていて心地いいわけがありません。文字が見にくくなるのはもちろん、映像や写真もくすんで、不快感まで高まるのだとしたら、正直私はアンチグレアは選べません。


もう少し広い視野で見渡したのが下の画像です。
左がARフィルム、右がアンチグレアです。偏見を抑えても、アンチグレアは全体的にぼやけて見えると思います。

Icons_arsh_iphone5s_digitalianstips Icons_hdag_iphone5c_digitalianstips
ARフィルム アンチグレアフィルム

私は、とあるメーカで商品開発を行っていますが、他部署でアンチグレアコートを不採用としたエピソードがあります。

素の状態のアクリル板は光を反射して見にくいため、対策が必要となりました。そこでアンチグレア処理、AR処理を施したアクリル板をそれぞれ試作し比較することにしました。試作した結果、ARはコスト増が大きいため不採用に。もう一方、コスト的に採算のあうアンチグレアは「反射光で見づらい(全体が白く光って余計見にくくなる)」「液晶に表示した文字がくっきりせず見づらい」「液晶の文字以外の部分にザラザラ感が見にくさを助長する」という3つの理由で没になりました。
ARコートはカメラのレンズやテレビモニタなどの光学機器の光コントロールには欠かせない非常に信頼性のある技術なので、開発担当者もARコートを採用したいとのことでしたが、”厳しいコストダウン競争の中では難しい”と話していました。

商品開発の現場でも、ARの見やすさと反射防止性能は認められていると言えそうな一例です。

ということで、Retinaの超高精細ディスプレイに高機能フィルムをあてがう場合、以下のことが言えそうです。

  • 解像感を損なわないで反射防止処理を施すならばARフィルムに軍配が上がる。
  • 高精細アンチグレアフィルムと言えども、赤青緑の光の分光+散乱や像のぼやけはある。
  • “アンチ”+”グレア”と言いながら、光は乱反射する。
  • アンチグレアの主目的は“指滑り”をよくすることである。

こんなところでしょうか。

・・・ARを押したいところですが、メーカに直接問い合わせたところ、ARフィルムは製造に時間がかかるため、市場全体が縮小傾向にあるようです。いろいろ探さないとARフィルムにありつけない世の中のようで、私としては肩身が狭い思いです。

ARが買えないとなると、光沢フィルムを選ぶことになりますが、下記商品は光沢フィルムに強力なフッ素樹脂皮膜を持たせて防指紋機能を強化した商品です。

アンチグレアはだめと言っておきながら、iPad Airの発売を機に、超高精細アンチグレアというのが商品化されていました。どうやら今までのアンチグレアよりも粒子の目が細かいようで、グレアフィルム寄りに振った商品のようです。もしかしたら、私が毛嫌いする赤青緑の分光、ざらざら感が抑えられているかもしれません。


ブログを気に入ったらポチっ→ ブログランキング・にほんブログ村へ

Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録 この記事をクリップ! このエントリーをはてなブックマークに追加

|

« iPad mini Retina、ホントに弾切れっぽい。。。 | トップページ | SIMフリーiPhone、こんな人が買うべき人 »

Apple」カテゴリの記事

au」カテゴリの記事

docomo」カテゴリの記事

Galaxy」カテゴリの記事

iPad」カテゴリの記事

iPhone」カテゴリの記事

Softbank」カテゴリの記事

XPERIA」カテゴリの記事

注目のデバイス」カテゴリの記事

液晶保護シート」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/559428/58614171

この記事へのトラックバック一覧です: (続)Retinaを台無しにしないために高精細アンチグレアとAR再考:

« iPad mini Retina、ホントに弾切れっぽい。。。 | トップページ | SIMフリーiPhone、こんな人が買うべき人 »